村松英和デザインの名刺

私の名刺です。

空間をメインにグラフィック、家具を中心としたプロダクトデザインを今後手がけて行きたいと考え、この名刺をデザイン致しました。感覚的には、グラフィックとプロダクトの間といったところでしょうか。

[コンセプト]

まず名刺の要素として、

1.必要な情報としての「テキスト」
2.そのテキストをのせる台紙

1.に関しては、現在パソコンには標準でも数多くのフォントが用意されています。もちろんその中から伝えたい内容に合ったフォントを選ぶこともグラフィックデザインにおいては非常に大切な要素であると考えています。ただこの名刺を作ることを考えた際に、パソコン上でカーソルを動かし、適切なフォントを探すという作業がそのときの自分には非常に安易な作業のように感じました。
そこで、活字による印刷を選択しました。活字によって名刺の「テキスト」にルールができました。そう、ヴィンテージの活字を活かしたデザインを考えることにしたのです。
同時に忠実にクラシックなデザインを再現するというよりも、そこは”モダン”でありたいと思いました。言い換えれば、今を起点に先々色褪せない、私らしい名刺というところでしょうか。

2.に関しては、紙は印刷して頂いたお店のコットンペーパーを使用しました。風合い、色味、そして何より活版印刷との相性が非常に良い紙です。
そして、サイズはスタンダードな５５ミリｘ９１ミリを採用しました。ただ、過去に名刺をデザインしてきた際に何か腑に落ちないサイズだとも感じていました。

そこで架空の”フレーム”を設定し、適度にずらすことでその台紙となる紙の実際の大きさがあいまいになりました。そのずらしたスペースは、名刺交換の際には手を添えるスペースでもあるので印字された文字は全て見てもらえるよう考えました。

村松英和デザイン