立ち位置
最初にそこに入ったのは大学卒業後に入った設計事務所の打合せ。
その当時担当していたカフェ兼住宅のプロジェクトの打合せでそのクライアントさんが京都の好きなカフェで打
合せしましょうと言われたお店。わたしも当時すごく行きたかったお店だったので打合せをしながら、水槽の金魚を見
たり、ちらちら店内の仕上げを観察したり(これは一種の職業病ですね)を見たり今でもよく覚えています。なんなら
当日着ていたのはsonic youthのライブTシャツ(打合せでTシャツ!?)でクライアントさんと盛り上がったことも。
その後、そこのデザイン部門で働くことになることに。いまだにそこで働くことになったのは面接当日の帰りにお店の
看板猫が私にすーっと寄ってきたからだと今でも本気で思っています(ちなみに入社後はご飯が欲しいとき以外はそん
なことこれっぽっちもありませんでした。ときにはじゃれていたら鼻を噛まれて鼻血が出たことも。。。)。期間はそ
れほどながくはなかったのですがすごく濃密で、仕事的にも人間的にも未熟さを痛感しつつも、正しいものは正しいと
素直に言い切れるようになった私にとって大切な大切な場所のひとつです。
今でも年に何度かお店を訪れると当時の顔ぶれと随分変わっているはずなのにその意思を引き継いだスタッフ達
があたたかく迎えてくれる。
そして今日行ってみてはたと気づきました。
そこは懐かしいという感情よりも、今の自分の位置を確認する、
あるいはこれからを考えさせてくれる場所なんだなあと。リラックスできるんだけれど、ちょっとピシッと背筋が伸び
る感じ。それが心地よくてたま〜にまた訪れたくなるんです。
みなさんにとってそんな場所ってどこですか?