ルーシー・リー展 ＠大阪市立東洋陶磁美術館

ようやくルーシー・リー巡回展に行ってきました。

美術館に行く度にいつもいつも思うことだけど、やっぱり作品集ではなく実物を見ると心が揺さぶられ、もちろんそのものに触れられるわけではないのですが肌感覚で”何か”を感じることができます。もちろん良いものは。閉館前２時間を切ったあたりで入ったのですがちょっと足りないくらい見応えがありました。

これまで作品集を見ていたときは”繊細なディテールが美しい造形”というイメージだったのですが実物は想像以上で、テクスチャーも多様な作品たちを見ていると思わず声が出てしまいます。そして、生前のアトリエでの作業風景が上映されていたのですが、なんともかわいらしくチャーミングなおばあちゃんでした。

もちろん作品は全て”手”でつくられています。実物を見る前はパーフェクトな造形だという印象が強かったのですが微妙なゆがみがあるのもよくわかります。それでも映像でも確認できるのですが、一見無造作に見えるその手作業からは大多数のあの繊細な作品たちができていることとなかなか繋がらない不思議な感じがしました。その感覚はきっと長年積み重ねられた創作活動から生まれた造形なんだろうなあ。その手作業の奥深さを想像するだけで気が遠くなりました。

とにかく知らない人でも十分満足のいく展覧会になっています。会期終了まで一週間ですがぜひ！

追記
それにしても昨年の滋賀県立近代美術館でのハンス・コパー展を行きそびれたのがモッタイナカッタ！