村松英和デザインのBLOG

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アルチザナル テーブル

先日も書いておりました通り、出町柳のパン屋 ブーランジェリー・アルチザナルさんのオリジナルテーブルを納品してきました。

今回はこれまでの仕事ではあまりしていない明確なイメージの元、デザインを致しました。

それはシェーカー家具。

これはシェーカー教徒が製作・使用していた家具で、調べてみると「清教派の一派である、シェーカー教徒によって、18世紀〜19世紀初頭にかけて、アメリカの、シェーカーコミュニティで作られた家具のこと。構造は、シンプルで、手作りで装飾のないデザインが特徴的。 」

今ではこの一派は衰退しているようですが、シェーカー家具は広く世界に広まっています。

そんな彼らの道具・家具には以下のような精神のもと作り出されていたようです。

・美は有用性に宿る
・規則正しいことは美しい
・調和には大きな美がある
・言葉と仕事は簡素であること

うーん、なんとも素敵な考え方です(もちろん僕自身がキリスト教徒でもシェーカー教徒でもありません)。

元々個人的に好きな家具のひとつでしたが、今回アルチザナルさんのご依頼を受け、オーナーご夫婦の人柄とパン作りに対する真摯な姿勢がぴったりなんじゃないかと感じたのです。というわけで、シェーカーのテーブルを意識をしつつ、アルチザナルさんが先々ワインを提供できるパン屋さんを目指されていることを”脚”のフォルムにストーリーを紡いでみました。

フランスのディジョンにある同名のブーランジェリー・アルチザナルで修行されていたオーナーさん。ディジョンブルゴーニュ地方であるということから、ブルゴーニュのワインボトルの”なで肩”型を”脚”に重ねてみました。ちょうどボトルを逆さにした感じです。素材はパン陳列台と腰壁にも使用したホワイトオーク。ホワイトオークはワイン樽に使用される樹種です。またパっ見た目ではわかりませんが、床との設置面は滑り止めもかねてコルク栓を差し込んでちょっと遊び心も。

言われないとわからない?はい、今回はそれでいいと思いご提案致しました。美しくてそこにお店のストーリーがあれば十分ではないかと思いました。それはアルチザナルさんのパンにも通ずるものがあるとも思っています。

しばらくはカフェ営業というよりも、このテーブル席で買ったパンを食べれますよという感じで営業されています。ご利用の際は、お店の方にお声掛けくださいね。

ご依頼いただいたアルチザナルさん、脚部の検討にじっくり付き合っていただいた製作の樹輪舎 京都(http://jurinsha-kyoto.com/)さん、ありがとうございました。


村松英和デザイン

京都市中京区西ノ京小堀池町6ー6

TEL/FAX:075-811-7075

HP:http://www7b.biglobe.ne.jp/~hidekazooooo/



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